どーも、Micoです。
前回は簡単なレビュー記事を書きましたが、この映画については結構語りたいというかツッコミたいことが色々あります。
最初に断っておきますが、この映画自体はすごく面白い作品であり、この記事に関しても作品の批判を目的としたものではありません。
ただ、こういう部分に注目して観ると、より映画を楽しめると思います。
この記事を読まれる方はまず、前回の記事を読まれることをオススメします。
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ホームステッド社の安全管理
クルーの冬眠エリアを厳重にする必要性
乗客5000人が目的地への到着4ヶ月前に起きるのに対して、クルーはその1ヶ月前に起きる予定でした。
冬眠ポッドは起きた後に使用することはないので、侵入者を想定する必要はないはずです。
しかし、クルーの冬眠エリアは操縦室や機関室といった船の安全に関わるエリアと同様、厳重に保護されており、ジムがエンジニアとして持てる限りの技術を駆使しても押し入ることは不可能でした。
この厳重さを見るに、危険はないとか言いつつも本当はある程度のトラブルは想定してたんじゃね?と思わざるえません。
なぜ船内に入眠装置がないのか
万が一にも誰かが先に起きる可能性を想定しておきながら、なぜ入眠装置を設置しておかないのか。
あれだけ大規模な遊戯施設を用意できるならいけるだろうと。
まあ最終的に小さな医療用ポッドで再入眠できる事が発覚したんですが、それならなおさら複数台用意できるでしょう。
オーロラに関しては移住から1年後に地球に帰還する予定だったので、絶対に入眠装置が必要だったはず。
なぜ全員眠ったままで航行するのか
もちろん有人だからといって必ずしも危機的な状況に対処できるというものでもありませんが、それでも今回のケースに関しては有人で航行していれば事が大きくなる前に対処ができました。
248人もクルーがいるなら、目的地到着までの120年の間に2人1組が1年交代で起きてくれば余裕で回せるでしょう。
5000人の乗客に対して医療ポッド1つ!?
まあ船内には当然医者や看護師などもいるんでしょうが、それでも少ないでしょう(笑)
急病人が多数出たりしたらどうするつもりなんだと。
コールドスリープの安全性
ジムの場合
途中で目覚めることはないとされながらも実際には小惑星帯との衝突時に起きた衝撃によってポッドの基盤の一部が破損しています。
映画を観る前は人工知能的なものにでも選ばれたのかと思っていたけど、まさか本当にただの故障とは。
やはり人の作ったものに絶対はありません。
なぜ他にも安全装置や、起きてしまった場合の対応策を用意しないのか。
ガスの場合
ローレンス・フィッシュバーン演じるアバロン号の甲板長、ガスに関しては冬眠ポッドのシステムに重大なエラーが起きており、起きてきた時点で身体中の臓器や細胞に深刻なダメージを負っていました。
これはアヴァロン号のトラブルに起因するものであり、ガス1人のポッドにだけ起きたものとは到底思えません。
おそらく90年後に目覚めた乗客乗員のうちの何人かは、なんらかのダメージを受けているのではないでしょうか。
その他の考察
メールの送信に19年
ジムが覚醒直後に地球にSOSを送った際、地球にメッセージが届くまでの年月がおよそ19年。
返信までは55年くらいかかります。
ということは、移住先の惑星から伝えられる情報は凄まじく古い情報ということになり、今現在の実情が全くわからないということ。
社会情勢や環境なんてものは1年もあれば大きく変わります。
そんな未知の惑星に飛び立とうなんて正気の沙汰じゃない。
よっぽど人生をリセットしたい何かがない限りは行く人いないでしょう。
120年という時間
今回の件もそうですが、もし宇宙船が事故を起こした場合って賠償とかどうなるんでしょうかね?
そもそも事故が発覚するまでに数十年単位の時間がかかる事は確実。
その時には本人だけでなく遺族も生きてないだろうし、下手するとホームステッド社自体残っているかどうか。
そしてそれだけの時間が経てば、あれだけ科学が進んだ世界ですから、より高性能のエンジンや推進システムが開発されて、下手するとアヴァロン号出発から60年後に出発した船が30年くらいで到着したとか平気でありそうだし、さらにその船が出発した10年後くらいにワープ航法が(ry
まあ真面目に考察するだけ無駄ですね。
SFってのはロマンですから。
まとめ
いかがだったでしょうか?
無粋な事だとは思いつつもこういう考察を書かずにはいられない。
まあこういうところも含めてこの映画の魅力、ひいてはSFの魅力であると思っています。
とりあえず、これだけ進んだ未来においてもホームステッド社は過去の出来事から何一つ学んでいないということはわかりました。
これはあくまで映画ですが、やはり人間の作るもの、やることに「絶対」はありません。
安全対策は石橋を壊すくらいの勢いで叩きまくるくらいがちょうどいい。
そんなことを思ったのがこの「パッセンジャー」でした。
色々書きましたが、本当に面白い映画なので是非観てみてください!
本日も読んでいただいてありがとうございました。